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波の話

全て運動するもの。そこには大抵「波動」が存在する。その波は、多くの場合、無数の単調波が重なった様なものであると説明される。即ち、電話の電話番号が、各数字毎に一定の波があり、それを解析する事で電話番号を特定する仕組みと同様、「波」を分析する事によって、運動、状態、形状等が推測される。コウモリは超音波で障害物を認識する事で、ぶつかることなく飛んでいる。

波の解析はどう行われるか。センサで読み取った波形をPCに取り組むと、時刻tにおける電圧Vという無数の点が存在する。一般的にこの無数の点は連続性のある波形となっているが、時として、値が「飛ぶ」場合もある。いずれにせよ、単純に考えた場合、ある波形の「一部分」において、複数のSin(またはCos)波を合成し、一致するかどうか判断すれば、ある程度のところまで推定できる。しかし、この方法では、サーチに非常に時間がかかりそうである。そういった事を考えていくと、現実的に、「解析」は単純ではない。

フィルタをかける時のリスクは、波形を概略化する事で、目立たないが極めて重要な要素を排除してしまい、真実に気付かなくなるところにある。しかし、フィルタをかける事によって、大局を掴む事はできる。大局が見えなければ、何も見えてこない。ところが、大局以外の目立たない一つの要素が、大局を全て変える可能性も、少なからずある。

あらゆる物体の運動は、波動に置き換えられると述べた。例えば、日常を観察した場合、電車に乗っていると、線路を走る定期的な「ガタンゴトン」と揺れる音。吊り皮や広告の揺れ。窓ガラスの振動。(トンネルに入った時は圧力波で、窓が大きくゆれるが…。)それら全ては、波動性をもっている。電車に限らずとも、ビルやエレベータの揺れであったり、エアコンによる室内の空気の変化、自動車、飛行機、船のエンジンのピストン運動、電子回路の電流による磁界の変化等である。

人は、波動を、「音」や「振動」で感知できる。もし、音や振動に異常があるとしたら、何かに異変があるという事である。ここで、日常世界で異変があるとしたら、二つある。一つは、生命体という「自然」。もう一つは、「人工物」である。自然界はともかくとして、人の造りしものである人工物に異変があるとすれば、原因は、様々だが、構造的なもの、化学的なもの、電気電子的なもの、アルゴリズム的なもの、そして、自然界が影響したもの、人為的なもの等が考えられる。

モノが「複雑」になるとは、高性能になると同時に、故障が起きるリスクも大きくなるという事である。バランスというのは非常に難しい。

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